IPカメラのハッキング被害(犯罪)
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監視カメラの普及が多い韓国
韓国には防犯のための監視カメラが街のあちこちに設置されています。韓国で「CCTV録画中」といった表示をよく見かけますが、このCCTVとは監視カメラのことです。政府や自治体だけでなく、店や事務所などが設置することも多いです。
繁華街は数十メートルの間隔で取り付けられていて犯罪者の移動経路の追跡や犯行現場の特定に役に立っています。
最近では、情報管理の利便性のためにインターネットに連結しているCCTVも多くなりました。インターネットにつなげる利点は、「いつでもどこでもリアルタイムで映像を確認できること」、「録画内容をカメラ本体とは別の場所に保存することによって部外者が設置場所で不正に情報操作(削除・修正など)することを防げること」です。
このようにインターネットと連結されているカメラを韓国では「IPカメラ」と呼んでいます。韓国のインターネット通信会社は新しい収入源として数年前からIPカメラの販売に力を入れてきました。関連コマーシャルもインターネットやテレビでたくさん流されました。
「社長のみなさん、これからは●●社のIPカメラパッケージ商品で安くて便利にCCTVが利用できます。」
「留守中、家で子供やペットが何をしているか気になりませんか?家庭にIPカメラを設置すればいつでもどこでも確認できて安心!」
さすがに便利そうです。聞いていたらほしくもなります。次の動画は留守中のペットを監視するためのIPカメラのコマーシャルです。(日本語訳は下に掲載)
動画の女性のセリフ
- 히릿はよく言うことを聞く穏やかな子です。だから家に独りにしても大丈夫だと思っていたんです。でもいつからだったか、私が帰宅すれば飛び跳ねた犬もドアの前に座って寝ていることが多くなりました。
- (動物病院に連れて行く)
- 私が留守の間、どれほど寂しかったかそれほど不安だったかを考えるととても申し訳なかったです。私に히릿を育てる資格があるのでしょうか?
- (IPカメラを自宅に取り付け)
- 私は今日も히릿の面倒を見ます。暑い日は扇風機をつけ、寂しそうに見えたらテレビをつけてやり、暗くなって不安がっていれば電気を点けてやります。そして、座ってウトウトしているようなら歌も歌ってやります。私が歌えば楽に横になって寝られるからです。히릿、私たちいつまでも幸せにいようね。
このようにとても便利なIPカメラ。しかし、その普及とともに新たな問題が出てきました。販売側も購入側も犯罪に悪用される可能性までは気に留めてなかったようです。 ハッキング時の被害は?
ネットにつながっているということはハッキング被害を受ける可能性があります。
着替えの場面や機密情報を扱った会社の重要会議の場面、個人情報が載っている書類などがカメラに映り、その映像が誰かに見られるかもしれません。そして、それらの映像が録画される可能性もあります。さらには、録画映像を誰かがインターネット上に掲載し拡散すれば、大勢の人々が閲覧する危険性もあります。想像するだけで恐ろしい…。
実際に韓国では2017年9月、IPカメラ関連犯罪で50人が逮捕されました。そして最近もIPカメラのハッキングによる犯罪に関する記事がありました。逮捕された容疑者は総29人で一般家庭、塾、読書室などに設置されている1600台のIPカメラをハッキングして録画・保管していました。中には下着姿の女性、性関係を持つ夫婦などの動画もありました。 IPカメラがないから私は安心?
もしかしてこの記事を読んでいる皆さんは「私はIPカメラを持っていないから大丈夫」だと思っていませんか?それは違います。
最近のノートPCにはほとんどカメラが付いています。それも結局「IPカメラ」と変わりがないのです。もちろんパソコン用のセキュリティーソフトを使用したり、怪しいプログラムをインストールしないように注意することでハッキングの可能性を低くすることはできますが、セキュリティ対策としては完璧ではありません。
世界的なプログラマーですらカメラのレンズ部分にテープを貼って物理的に防止措置をとっている人が多いのです。(世界的なプログラマーでない私も同じ措置を講じてます。)
ノートPCを使わない時には必ずノートPCを閉じておき、ノートPCのカメラの使用頻度が低い場合はテープなどを貼って映らないようにしておくことをお勧めします。
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